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■豆知識-58■道路斜線制限
豆知識52で「北側斜線制限」と「高さ制限」について説明しましたが
今日は「道路斜線制限」について書きます。
写真1はちょうど昨日地盤調査を行った現場です!
建て替え予定の現場の・・・隣のお宅「白い3階建て」のてっぺんを見て下さい。
道路側が一部斜めにカットしてあるのがお分かりですか?
そのまた隣のお宅は(写真2)は3階の窓上から斜めの屋根が始まり
その後は平らな陸屋根になっております。
これは、まさしく「道路斜線制限」のラインを避けてカットし、尚且つ「高さ制限」の
10メートル以内に納めた建物という事になります。
写真3に詳しい図を載せましたが
道路の反対側のポイントから1対1.25の角度で斜線を引きます。
(商業地域や工業地域などは1.5の角度)
2階建てでしたらこの斜線に引っ掛かる事はほとんどありませんが
3階建てを計画する場合は気をつけて設計を行う必要があります。
当然道路幅が8メートルあるならば・・・道路斜線は気にしなくて良くなりまります。
何故かと言うと、8m×1.25=10ですから
高さ制限10メートルの地域ならば敷地の中に10m以下の斜線は掛からない事になります。
道路幅が4mと狭い場合は条件が悪くなります。
4×1.25=5 ですから 敷地の道路側は5mの高さから斜線が掛かります(><)
但し、緩和措置がありまして 建物を道路から離して建てるのであれば
斜線は同じ分だけ遠ざけたポイントからスタートさせます。
要は計画建物を、道路から1m離れた位置に建てた場合は
向かい側道路の境界線ポイントよりも1m離れた位置から斜線を掛ける決まりがあります。
道路幅が4m+こちらの後退1m+道路の向こう側の斜線スタートポイント1m下がる=6m
6m×1.25= 建物最前部の上部「7.5m」の部分で斜線が掛かります。
■豆知識-57■ 相当隙間面積「C値」
豆知識56の続きです。
写真1、2のように吹き抜けなどの大きなスペースのあるお宅は
「冷暖房の効きが悪い」と言われていますが、それを克服するにはやはり気密性能が重要です。
住宅の気密性能を数字で表す場合「C値」相当隙間面積で表します。
C値は小さければ小さほど建物の気密性能が良い住宅という事になり
次世代省エネルギー基準では地域ごとにこの数値を定めています。
Ⅰ・Ⅱ地域の指定を受ける、北海道や東北北部では、C値を2.0c㎡/㎡以下が基準値
その他のⅢ~Ⅴ地域では5.0c㎡/㎡以下を気密住宅とし融資特典(金利優遇や割り増し融資)の対象になるケースが多いです。
簡単に言うとその家の床面積1㎡当たりに何c㎡の隙間があるのか? を調べるのです。
例えば100㎡の住宅(約30坪)を測定したとして1㎡当たり5c㎡の隙間があると測定結果が出た場合
C値は「5.0c㎡/㎡」=C値は「5」となります。
5.0c㎡×100㎡の広さ=500c㎡の隙間があるという事です。
A4サイズのコピー用紙が630c㎡ですから・・・・
隙間の広さを合計すると、人間の顔の大きさくらいの穴の空いた家って事になるのでしょうか?(笑)
北海道基準の、C値2.0なら200c㎡・・・手の平サイズの穴ですかね
1.0以下まで気密を高めれば100c㎡(10㎝角)ですから、こぶしが通る位の穴です。
穴と言いましても実際には玄関戸や窓などの目に見えない隙間や
軒下、基礎まわり、床下換気から室内に流れ込む微量な隙間の合計です。
写真3の測定器は風速20メートル級のスピードで部屋の空気を外に吐き出しますから
その時にティッシュを1枚持って各部屋を歩くと 窓の近くや壁と床の取り合いにかざすと
ティッシュがヒラヒラ揺れます。それこそが隙間面積のある部分という事です。
玄関ドアや勝手口、窓などを高気密のものを使う事や
気密を確保するいろいろな工法によって
C値を「1」や「0・5」へと高める事はそれほど難しい事ではありませんが・・・
ただ、合わせて換気計画もしっかりと行って、二酸化炭素やファンヒーターの排気問題
その他「壁内結露」を起させない技術が必要とされております。
また、断熱や遮熱性能も併せ持った施工を施さないとなりません。
熱損失係数(Q値)の値が低い住宅では、どんなに気密が良くても冷暖房効率が悪くなります。
冷蔵庫で例えて・・・、もし隙間があって中の冷気が逃げる構造だったら?
薄~~い鉄板だけの箱で断熱が期待できない作りだったら?
冷蔵庫とは呼べないのと一緒になってしまいます。
■豆知識-56■ 気密性能を測る
「住み心地の良い家」ってどんな家ですか?
と質問された場合、皆さんならどんな答えが返ってくるのでしょうか?
「断熱性能が高い家」「地震に強く耐久性に優れてる」「収納が多い」
「日当たりが良い部屋」「各室のプライバシーを守れる」「自然素材に囲まれた部屋」
このように、それぞれな意見が飛び交うと思います。
写真の機械は、いったい何の測定をしていると思いますか?
住み心地にとても重要な「気密性能」を測定しているところです。
学校給食に出た「牛乳パック」。飲み終わった後、ストローで空気を吸い出すと・・・・・
パックが「ぎゅ~~~っ」と内側に潰れますね?
この機械は 家の窓を全て閉め切った状態にしてから、ストローで吸う様に家の中の空気を吸い出しているところです。
牛乳パックのように「ぐにゃ~」っとは潰れませんが・・・
中と外の気圧差や、吐き出す空気の量で気密性能「C値」(相当隙間面積)を測定します。
写真の機械は特殊(大きな施設などで使うもの)ですから
通常の住宅では豆知識57の写真にある測定器を使います。
そちらで詳しい内容を書きますね!
■豆知識-55■ 地の神様
数年前に新築されたお客様から、
親が「地の神様をお祀りしなさい!」といって花壇の一部を勝手に壊し
そこに祠(ほこら)を建ててしまったけれどもどうしよう?と話がありました。
「どうしよう?」と言われても・・・すでに完成しているのであれば・・・
「御家族皆さんで大切にお守りしていって下さい」としかアドバイスできないですよね~?
ただ、親は一緒には住んでいなくて 任されてしまったようです(笑)
「地の神」は子孫や稼業、家紋の繁栄を見守って下さる守護神です。
祀る場所は戌亥の方角(北西の角)に祠(ほこら)を建てます。もちろん外にです。
(写真1は木製。写真2は石ではなく樹脂製品)
代々のご先祖様は死後50年経つと、地の神になると言われて
50回忌が終わると“仏”から“神”になると信じられております。
毎年12月15日の夕刻には、赤飯や海山の物をお供えして、この土地を使わせて頂いている事に感謝し
これからも災いから護り、子孫が繁栄されます事を祈り参拝して下さい。
あとは毎月1日と15日に米・酒・塩・お水をお供えする。
お正月は、しめ縄飾りをして鏡餅をお供えして 新しい1年をお守り下さる様参拝して下さい。
■豆知識-54■ ドアストッパー
室内のドアの話です。
引き戸の場合は問題ないのですが、スイング式のドアの場合は
半開きにしておくと、風で「バタン!」と開いて ドアノブで壁をキズ付けたり
小さなお子さん達がはしゃいで壁を凹ます事もあるかと思います。
対処としてはドアストッパーの設置ですが・・・
写真1はドアの上にゴム付き金具を設置して、ノブよりも先にゴムでストップさせる方法。
↑
これは昔からあるのですが「ちょっと格好悪い!」という方も多いので
最近では平らな金具を床にセットして(写真2)
ドアの一番下にマグネットを装着(写真3)
風などでバ~~ンと開いても壁にぶつかる前に、金具とマグネットでストップが掛かりますから便利です。
ひと昔前までは、床に「戸当りゴム」を設置していましたが
床から飛び出ているので つまづいて危険だったり
ドアを開けた状態で固定したい時は、毎回しゃがみこんでフック掛けが面倒・・・
これらを解消させたグッズなんですよ~ ^^/
■豆知識-53■ソーラーパネル.コストと寿命
2、「地球環境に優しいのはわかるが、コスト面での負担が心配」
太陽光発電の導入を真剣に考えた時には、工事費が大きなネックになるのは間違いありません。
金額の目安は3Kwで200万円、4Kwで260万円と言われている設備です。
車を買う260万! 6年7年後には買い替えの時期ですし、10年乗ったら査定は0です。
260万を預金にまわして利息を楽しみにした場合・・・今の時代では期待を裏切られます。
太陽光発電は買い物では無く、「投資」と考えたらどうでしょうか?
260万円! 「15年もすれば元は取れる」という方もいますし、20年経っても元は取れないと言う人もいます。
どちらになるか? 私もさっぱりわかりません!!(笑)
ただ、言える事は地球環境に優しい事。
毎日の発電量や売った電気、買った電気がモニターで見られるので
節約して、なるべく電力は買わない努力と たくさん売る意識になります。
毎月、売電金額が口座に振り込まれくるので気合いが入るのですよ^^b
ここ4年で太陽光発電は本家の日本を抜いて、ドイツが1位だそうです(累積導入量)
理由は簡単!! 発電した電気を 電力会社が高く買ってくれるからです♪(日本の3倍の値段)
そーーーんなだったら、猫もしゃくしもソーラーパネル乗せます。
乗せなければ、自分達は光熱費を払いっぱなし!
乗せたら自家発電して使い、売ったら大きな収入がある生活ですから・・・@@/
政府の方針が変わると、生活の常識も変わっていくのです。
アナログ放送がもうすぐ廃止になり、地デジに変革するのと同じように
太陽光発電に関しても日本は大きなターニングポイントが近々くるかもしれないですね~~
3、「メンテナンスや寿命、パネルの乗せ替えなどの周期は?」
メーカーさんに聞きましたら、発電パネル自体は25~30年の耐久性はあるみたいです。
でも、発電効率が悪くなるようです。20年後、30年後にどのくらいまで抵抗が増すのかはわかりません(><)
ちなみに、太陽電池モジュールの半導体で発電した直流電力を交流電力に変換してから使うのですが
そのパワーコンディショナ(写真3)は、機械モノですからパネルよりも寿命は短いそうです。
もしかして20年後の太陽光発電はもっと安くて効率の良いシステムが発開発されていて
「ソーラーパネルに半導体なんて古いよ~!」なんて笑われる時代になっているのかもしれませんね~
■豆知識-52■ 高さ制限と日陰について
先日の記事で太陽光発電の補助金制度が復活するお話に触れましたが
お客様からソーラーの事で幾つか質問がありましたので、ここで御紹介いたします。
1、ソーラーを設置した場合に将来隣の家が建て替えて日陰ができた場合の対処。
2、地球環境に優しいのはわかるが、コスト面での負担が心配。
3、メンテナンスや寿命、パネルの乗せ替えなどの周期は?
1の、隣が建て替えをして日陰になった場合ですが・・・
南側(や東、西)で日照に関係する位置に高い建物が建って
ソーラーパネルが日陰になったら、発電効率は確実に下がります。
どのくらいか? 半分なのか? もっとなのか?は・・・
日陰のかかり具合(季節によって太陽の軌道の違い)によってですから判断できません!
例え日陰になったとしても、お隣さんが建築基準法に適合している建物であれば文句は言えません。
ただし、その地域には建物の「高さ制限」「北側斜線制限」等が定められておりますので
基本的(※1)には設置しても「心配ない」のか、あるいは
「覚悟はしておかないと!(><)」なのか?はおおよその判断はできると思います。
こちら側のソーラーパネル設置の位置や高さの工夫次第でリスクの回避も可能ですから。
長くなってすみませんが添付図面を確認願います。
地域によってですが「北側斜線制限」という基準法がありますので
南側のお宅が、こちら側の日照に有利になるように建物の一部をカットする必要が出たり
建物を離して建築しなければならないという制限です。
北側境界線による制限は「低層住居専用地域」が主で、北側隣地との境界線から高さ5mの垂直な線を引き
その上端から1分の1.25倍の斜線を引いて、建物がその斜線の内側に収まっていなければならないのです。
次に「高さ制限!」
地面から建築物の一番高いところまでの高さを制限するものです。
都市計画で定める用途地域の第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域では
建築物の高さを10m(都市計画によって12m)以下にしなければならないと定めています。
この2つの高さ制限を踏まえて計画する事をお勧めいたしますがっ!!・・・
逆を返せばその他の用途地域(中高層住居地域、商業・工業地域)では絶対高さの制限はありませんので
4階建て住宅や、20mを超えるマンションや工場が建つ可能性があるという事です。
事前に御相談いただければ、現実的なリスク(建ぺい率・容積率から)の判断はできますから御相談下さい。
(※1)屋上へ上がる階段室などで、高さ制限を超えていても
許可が出るケースがありますのでご注意下さい。
長くなりましたので、質問2と3は豆知識53でm(_ _;)m
■豆知識-51■民法第235条,観望制限
「境界線より1m未満の距離」において「他人の宅地を観望」できる窓や縁側を設ける者は目隠しを付することが必要である。
※1mの距離は窓又は縁側の最も隣地に近い点から、直角腺で境界線に至るまでを測量する。
↑
「観望」の解釈ですが・・・とても難しいですよね?
隣のお宅の家の中を「覗き見」しようとして窓を付ける人なんていないのに
先に建てて住んでいるお宅から見て「プライバシーの侵害だ!」「けしからん!」と言われる場所に
窓、縁側を取り付ける場合は「目隠し」(見る事の出来ない工夫)をしなさい!という事です。
実は、法律的に「1mだから悪い」だとか「1.1m離れていれば関係ない」とか
そういう問題だけではなく、相手が不愉快な思いをするか?しないか?のメンタル面が大きいと思います。
(これは私自信の勝手な見解ですけどー!)
事前に隣の窓位置をチェックしてから設計に入る。または希望の間取りが出来た時点で
ご迷惑が掛からないか?チェックして窓を移動させたり曇りガラスにする。
などの工夫は絶対にするべきです。そうしないと、こちらだってプライバシーを損ねる事にもなってしまいますから
写真は我が家の(お隣に面した)窓です。
外壁まで手が届きそうな距離ですが、風を入れる為に窓を開けても
御迷惑にならない位置を計算しながら付けました。
■豆知識-50■太陽光発電補助金復活!
サンタさんからではないですが……国からのプレゼントでしょうか?
新聞に「太陽光発電システム」の補助金制度が始まる! と書いてありました♪
正確に言うと「復活」なんですよ。2005年までは補助金制度があったのですが
ここ3年間は打ち切り!! 来年(09年1月13日)より、補助金交付申請の受け付けが開始いたします。
詳しくは太陽光発電協会→http://www.jpea.gr.jp/meeting0901.html
以下引用します。
● 募集期間
2009年1月13日(火)~2009年3月31日(火) ※先着順受付
● 補助金額
太陽電池出力 1kWあたり 7万円
● 対象者
自ら居住する住宅にシステムを設置する個人で、電灯契約をしている方
● 対象システム
以下の要件を満たすことが条件となります。
(1) 太陽電池モジュールの変換効率が一定の数値を上回ること。
(太陽電池の種類毎に基準値を設定)
(2) 一定の品質・性能が確保され、設置後のサポート等がメーカー等によって確保されて
いること。
(3) 最大出力が10kW未満で、且つシステム価格が70万円(税抜)/kW以下であること。
※要件についての詳細は別途定める交付規程及び技術仕様書に基づく
● 申請方法
都道府県別の受付窓口に申請書類提出
■豆知識-49■土質サンプル
この瓶の中に入っている土や砂利はN様マンションの地盤調査で採取した土質です。
「ボーリング調査」という方法で地盤の強度を確認したのですが・・・
鉄管のあたまを鉄ハンマーで打撃して、30センチ沈むのに何回叩いたか? という
至って原始的な手法で調べるお話は以前しました!
↓
http://blogs.yahoo.co.jp/k_sys_3/12070511.html
その時に採取したこのサンプルは・・・100年!いや200年後の子孫まで残してあげたい
大変重要なその土地のデーターになるのです。家宝として倉庫にしまっておきましょう♪
このサンプルと打撃回数を基に地盤の補強が必要か否か?
補強が必要ならば、地盤改良か?(表層改良か?柱状改良か?)
杭を打ち込む必要があるか?(鋼管パイルか? コンクリートパイルか? 摩擦杭か?)
太さは? 長さは? 本数は? など建物の大きさや地震時の荷重のかかりかたなどまで想定して計算から弾き出します。
「液状化現象」って聞いた事ございますか?
海で波打ち際に立っていて、波がザブ~ンと足を飲み込んで・・・
その後、波が引いて行く時に 足の裏の砂がサラサラと流れ出して体グラつきますよね?
アレです。
地震時の地層の振動で、地中の水分の移動、流れが生じて町全体の建物の基礎の下をすくわれる現象!
この土質サンプルからその可能性や被害の想定まで可能になるのです。