■豆知識ー85■「空き寸法」と「かぶり厚」
昨日、基礎の中の鉄筋は・・・
「太くて頑丈な鉄筋をたくさん入れさえすれば強くなる訳ではない」
「一歩間違えると大変な欠陥が生じる」と書きました。
これには「空き寸法」と「かぶり厚」が関係してきます。
●鉄筋の空き寸法
鉄筋相互の間隔(空き寸法)が狭すぎるとコンクリートがスムーズに流れません。
鉄筋の隙間に骨材が詰ると、そこに空洞ができてしまうという事です。
ですから鉄筋相互の最低空き寸法を確保する事も重要で
決められた基礎幅に、ただ闇雲に太い鉄筋を数多く入れて逆効果になる事も!!
図1のように鉄筋の太さや骨材の寸法によって決められています。
1、コンクリートに入る粗骨材の最大寸法の1.25倍。
2、異形鉄筋の径(呼び名の数値)の1.5倍。
3、25mm。
※粗骨材とは、セメントに混入する砂利・砕石を言い粗骨材の最大寸法は20mmが一般に使用されています。
●鉄筋のかぶり厚
基礎は雨が降れば水が染み込んでいくものです!
ですから鉄筋は、コンクリートの表面から何センチか奥にセットするか?(かぶり厚)重要です(図2)
1、基礎底版下は捨てコンクリートを除いて6センチ以上!
2、立ち上がり(布基礎)の外側部分は4センチ以上
3、土、雨に接しない部分は3センチ以上のかぶり厚さが必要です。
※基礎 及び擁壁で直接土に接する部分のかぶり厚さには、捨コンクリートの厚みは含みません。
また、杭基礎を行なう場合は杭の天端からの寸法がかぶり厚さとなります。
鉄筋同士が近すぎてもダメ!かぶり厚が薄いと、そこはコンクリート自体割れ、剥がれ易くて危険です。
写真でお分かりですか?
底面から6センチ浮かせて鉄筋を組んでいます。
6センチ角の四角いコンクリートを挟み込んで地面から離すのです^^/