■豆知識-52■ 高さ制限と日陰について
先日の記事で太陽光発電の補助金制度が復活するお話に触れましたが
お客様からソーラーの事で幾つか質問がありましたので、ここで御紹介いたします。
1、ソーラーを設置した場合に将来隣の家が建て替えて日陰ができた場合の対処。
2、地球環境に優しいのはわかるが、コスト面での負担が心配。
3、メンテナンスや寿命、パネルの乗せ替えなどの周期は?
1の、隣が建て替えをして日陰になった場合ですが・・・
南側(や東、西)で日照に関係する位置に高い建物が建って
ソーラーパネルが日陰になったら、発電効率は確実に下がります。
どのくらいか? 半分なのか? もっとなのか?は・・・
日陰のかかり具合(季節によって太陽の軌道の違い)によってですから判断できません!
例え日陰になったとしても、お隣さんが建築基準法に適合している建物であれば文句は言えません。
ただし、その地域には建物の「高さ制限」「北側斜線制限」等が定められておりますので
基本的(※1)には設置しても「心配ない」のか、あるいは
「覚悟はしておかないと!(><)」なのか?はおおよその判断はできると思います。
こちら側のソーラーパネル設置の位置や高さの工夫次第でリスクの回避も可能ですから。
長くなってすみませんが添付図面を確認願います。
地域によってですが「北側斜線制限」という基準法がありますので
南側のお宅が、こちら側の日照に有利になるように建物の一部をカットする必要が出たり
建物を離して建築しなければならないという制限です。
北側境界線による制限は「低層住居専用地域」が主で、北側隣地との境界線から高さ5mの垂直な線を引き
その上端から1分の1.25倍の斜線を引いて、建物がその斜線の内側に収まっていなければならないのです。
次に「高さ制限!」
地面から建築物の一番高いところまでの高さを制限するものです。
都市計画で定める用途地域の第一種低層住居専用地域および第二種低層住居専用地域では
建築物の高さを10m(都市計画によって12m)以下にしなければならないと定めています。
この2つの高さ制限を踏まえて計画する事をお勧めいたしますがっ!!・・・
逆を返せばその他の用途地域(中高層住居地域、商業・工業地域)では絶対高さの制限はありませんので
4階建て住宅や、20mを超えるマンションや工場が建つ可能性があるという事です。
事前に御相談いただければ、現実的なリスク(建ぺい率・容積率から)の判断はできますから御相談下さい。
(※1)屋上へ上がる階段室などで、高さ制限を超えていても
許可が出るケースがありますのでご注意下さい。
長くなりましたので、質問2と3は豆知識53でm(_ _;)m