■豆知識-2■ 坪単価
「お宅の会社では坪当たりの単価は幾らですか?」
完成見学会の時のご質問や、お電話のお問い合わせで最も多い御質問です。
坪40万円ですか? 50万円かかりますか? 60万円になりますか?
この答えですが・・・例えば「この完成現場は坪50万円で完成しましたよ♪」とご説明いたしましても・・・
その説明を聞いた御客様がいざ家を建てる時になったら
その坪50万円と同じ造り方なのに、坪単価38万円で完成したり・・・
50万のつもりが坪単価60万になったり不思議な現象が起きるのです。
長くなりますが丁寧に書きますね。
【A】さんと【B】さんが家を建てるとします。
【A】さんは夫婦と子供2人の4人家族で、延べ床面積30坪の大きさ4LDKを希望しています。
【B】さんは夫婦と子供2人に御両親、妹さんの7人家族で
御商売が酒屋さんで一部店舗にもなるので70坪の大きな建物となり、6LDK+店舗です。
この場合 全く同じ工法で、同じ材料、水周り設備、サッシに至るまで仕様は全て同じ物を使った場合でも
坪単価は・・・
【A】さん宅は坪50万掛かりました。
【B】さんのお宅は坪38万円でできました。
この現象は、建物の費用を大きく2つに別けて計算すると分りやすいです。
【1】つ目は建物の箱の部分
基礎や骨組み、外壁、屋根、サッシ、各部屋の間仕切りや収納などのあくまでも箱部分。
【2】つ目は建物の大きさに関わらず必ず掛かる固定費
キッチン、お風呂、洗面、トイレなどの設備機器の金額から始まって
その設備を設置する為の電気配線、分電盤、メーター、水道の引き込み
給水配管、汚水、雑排水、雨水配管、浄化槽設置 給湯器 給湯配管
玄関ドア、下駄箱、階段 電話配管 インターホンなど・・・
この工事を(例え15坪の小さなお家であろうとも必要な固定費)を【2】とします。
【A】【B】どちらのお宅も、【1】の箱部分を坪当たり30万円で工事すると仮定して
【2】の固定費は建物の大小に関わらずどちらも1件当たり600万円掛かるものとします。
この場合【A】さんのお宅は
30坪×箱部分30万円=900万
固定費は600万円ですから合計1500万円 坪単価50万円で完成です。
外壁、屋根、サッシ、内装、キッチン、お風呂まで全て同じ物で建てる【B】さんの家は38万円で完成です♪
ええ??
内訳は・・・
床面積70坪×箱部分30万円=2100万円
固定費の一律600万円を足すと2700万円が建築費ですから
2700万円÷70坪=坪単価38万なのです。
ですから、坪単価38万円のお宅を拝見して気に入って
【A】さんが我が家を建てると50万円となります
例えば【C】さんという方がいて・・・・予算は1100万円だったので
コンパクトな3DKの20坪を建てた場合は
16坪×箱部分30万円=480万円
固定費600万円を合わせて1080万円の工事費で建てました!
坪単価を質問されたら・・・・
1080万÷床面積16坪=
「私の家は坪単価67万円(も?)掛かりました(><.).. って事になってしまうのです。 もうお分かりですよね。 建物の坪単価と言うのは 一軒一軒の御客様が建てる建物の大きさ(延べ床面積)によって 工事坪単価は変動するものですから 「当社では坪単価は○○万円です!」と一概に答えるのは怖い事なのです。 だって同じ物を使って建てた家なのに38万円の時もあれば67万円超える時もあるのですから/(><)
【A】さん宅1500万 【B】さん宅 2700万 【C】さん宅 1080万
検証結果、あまり坪単価にとらわれる事なく あくまでも建物の規模から算出される『総額』重視でいきましょう♪
※1坪とは1.82m×1.82m=3.3㎡(約畳2帖分)
8/4/19 makita 建築システム→https://www.k-sys.co.jp/index.html